深い緑の地に、ジョージ・ワシントンの肖像。ワシントン州の旗です。アメリカ太平洋岸北西部の州の旗で、アメリカの州旗で唯一、緑の地を使います。そして唯一、実在の歴史上の人物の顔が描かれた旗でもあります。しかもその顔は、1ドル札と同じ肖像画から取られたもの。今回はそんなワシントン州の旗の話です。

(※首都ワシントンD.C.とは別の、太平洋岸の「ワシントン州」の話です。)


まずは構成のおさらい

ワシントン州旗の構成は、次のとおりです。

  • 背景:深い緑
  • 中央:ワシントン州の州章(ジョージ・ワシントンの肖像と、「The Seal of the State of Washington 1889」の輪)

色とシンボルの意味は、以下のとおりです。

  • :常緑の森(エバーグリーン・ステート)と、自然を守る決意
  • ワシントンの肖像:州名の由来である初代大統領

緑地に初代大統領の顔という、アメリカで唯一無二の州旗です。


「唯一づくし」の州旗

ワシントン州旗には、3つの「唯一」があります。

唯一の緑地

ワシントン州旗は、アメリカの州旗で唯一、緑の地を使います。

唯一の人物の顔

アメリカの州旗で唯一、はっきり特定できる歴史上の人物の顔が描かれています。

唯一、大統領にちなむ州

ワシントンは、アメリカ大統領にちなんで名付けられた唯一の州です。

緑も、人物の顔も、大統領の州名も、すべてワシントン州だけ。際立った個性です。オハイオ(非長方形)、オレゴン(両面)と並ぶ、アメリカの「個性的な州旗」の代表といえます。


「1ドル札と同じ肖像」

中央のワシントンの顔には、秘密があります。これは、有名な絵から取られたものです。

ギルバート・スチュアートの絵

1967年、州章が描き直され、ギルバート・スチュアートの有名なワシントンの肖像画が使われました。これは、1ドル札に描かれているのと同じ肖像画です。

財布の中の1ドル札と、州旗のワシントンは、同じ絵がもと。身近な繋がりです。


「エバーグリーン・ステートの緑」

ワシントン州旗の、緑の意味を見ていきます。

DAR(アメリカ革命の娘)がデザイン

1915年、アメリカ革命の娘(DAR)のワシントン支部が、緑地に州章を載せた旗をデザインしました。そして1923年3月5日に正式採択されました。

森と自然保護

緑は、ワシントンの深い常緑の森(「エバーグリーン・ステート」)を表します。同時に、州民が土地と自然を守る決意の宣言でもあります。

緑は森の色であり、自然を守るという誓いでもある。現代にも通じるメッセージです。


ワシントン州という地域

ワシントン州の基本情報です。

  • 正式名:ワシントン州(State of Washington)
  • 州都:オリンピア(Olympia)、最大都市はシアトル
  • 面積:約18.4万km²
  • 人口:約790万人
  • 公用語:英語
  • 法的地位:アメリカ合衆国の州(42番目、1889年)

「太平洋岸北西部の州」

ワシントン州は、北西の端にあります。南はオレゴン、北はブリティッシュコロンビア(カナダ)と接する、太平洋岸北西部の州です。

「コーヒーとIT」

シアトルはスターバックス発祥の地であり、マイクロソフトやアマゾンの本拠地でもあります。レーニア山がそびえ、リンゴの産地としても知られます。


まとめ:緑地に初代大統領、ワシントン州

今回のワシントン州旗のまとめです。

  • 深い緑の地に、中央に州章(ジョージ・ワシントンの肖像と「The Seal of the State of Washington 1889」の輪)
  • アメリカの州旗で唯一の緑地、唯一の特定できる人物の顔、唯一の大統領にちなむ州
  • オハイオ(非長方形)・オレゴン(両面)と並ぶ個性的な州旗
  • 肖像は1967年に描き直され、ギルバート・スチュアートの有名な肖像画を使用(1ドル札と同じ絵)
  • 1915年、DAR(アメリカ革命の娘)のワシントン支部が緑地に州章の旗をデザイン、1923年3月5日採択
  • 緑は常緑の森(エバーグリーン・ステート)と、自然を守る決意
  • 南はオレゴン、北はブリティッシュコロンビアと接する太平洋岸北西部の州
  • シアトルはスターバックス発祥、マイクロソフト・アマゾンの本拠地、レーニア山、リンゴ
  • アメリカ42番目の州(1889年)、面積約18.4万km²、人口約790万人、州都オリンピア
  • ※首都ワシントンD.C.とは別

緑地に、初代大統領の顔。ワシントン州の旗は、緑・人物・大統領名のすべてで「唯一」を貫く、アメリカで特別な1枚です。