青地にユニオン・ジャック、右側に黄色い円(昇る太陽)と、翼を広げた。サウスオーストラリア州の旗です。オーストラリア中南部の州の旗で、この鳥は「パイピング・シュライク」と呼ばれます。でも実は、その名の鳥は正式には存在せず、中身はセアカクロムクドリモドキ(白背のカササギ)。今回はそんなサウスオーストラリアの旗の話です。


まずは構成のおさらい

サウスオーストラリア旗の構成は、次のとおりです。

  • 背景:青(ブルー・エンサイン)
  • 左上のカントン:ユニオン・ジャック
  • 右側(フライ側):黄色い円(昇る太陽)と、翼を広げた鳥

色とシンボルの意味は、以下のとおりです。

  • 黄色い円:昇る太陽
  • :パイピング・シュライク(白背のカササギ)

青地に、昇る太陽とカササギ。西オーストラリア(黒い白鳥)と並ぶ、鳥を記章にしたオーストラリアの州旗です。


「パイピング・シュライク」 ── 名前の謎

サウスオーストラリア旗の、面白い話を見ていきます。

ガムの木にとまる鳥

記章の鳥は、ユーカリ(ガムツリー)の枝にとまり、翼を広げています。背にしているのは、昇る太陽を表す黄色い円です。

「パイピング・シュライク」の正体

この鳥は「パイピング・シュライク(笛を吹くモズ)」と呼ばれます。しかし、その名の鳥は正式な分類には存在しません。実際は、セアカクロムクドリモドキ(白背のカササギ、Gymnorhina tibicen)のことです。「パイピング・シュライク」という名の鳥は、実はいない。中身は白背のカササギなのです。西オーストラリアの黒い白鳥とはまた違う「鳥の名前の不思議」で、はたログでは、アゾレス諸島(タカの島なのにノスリ)にも通じる話です。


1904年 ── 美術学校の先生がデザイン

サウスオーストラリア旗が生まれた経緯を見ていきます。1901年、連邦結成を機に、より簡素な州の記章が求められました。アデレードの美術学校の先生ロバート・クレイグがデザインしたとされ、1904年1月13日に州旗として制定されました。昇る太陽にとまるカササギの図柄が、120年あまり使われ続けています。


サウスオーストラリアという地域

サウスオーストラリアの基本情報です。

  • 正式名:サウスオーストラリア州(South Australia、SA)
  • 州都:アデレード(Adelaide)
  • 面積:約98万km²
  • 人口:約180万人
  • 公用語:英語
  • 法的地位:オーストラリアの州

「囚人を送られなかった州」

オーストラリアの植民地の多くが流刑地から始まったのに対し、サウスオーストラリアは囚人を送られなかった「自由移民の植民地」として始まりました。

「アデレードとワイン」

州都アデレードは「教会の街」とも呼ばれます。バロッサ・バレーのワイン、コーバーピディのオパール、カンガルー島も有名です。


まとめ:昇る太陽とカササギ、サウスオーストラリア

今回のサウスオーストラリア旗のまとめです。

  • 青地(ブルー・エンサイン)+左上のユニオン・ジャック+右側に黄色い円(昇る太陽)と翼を広げた鳥
  • 鳥はガムツリー(ユーカリ)の枝にとまり、昇る太陽を背にする
  • 鳥は「パイピング・シュライク(笛を吹くモズ)」と呼ばれるが、その名の鳥は正式には存在しない
  • 実際はセアカクロムクドリモドキ(白背のカササギ、Gymnorhina tibicen)
  • 西オーストラリアの黒い白鳥、アゾレス諸島のタカ(実はノスリ)にも通じる「鳥の名前の不思議」
  • 1901年に簡素な記章が求められ、アデレードの美術学校の先生ロバート・クレイグがデザイン
  • 1904年1月13日に州旗として制定
  • 多くの植民地が流刑地から始まったのに対し、囚人を送られない「自由移民の植民地」として始まった
  • アデレード(教会の街)、バロッサ・バレーのワイン、コーバーピディのオパール、カンガルー島
  • 面積約98万km²、人口約180万人、州都アデレード

昇る太陽に、カササギ。サウスオーストラリアの旗は、昇る太陽を背にした州の鳥を掲げる、オーストラリアの州旗の1枚です。