青地に黄色い、たいまつのようなマーク。じつは澪標(みおつくし)——船に安全な航路を示す、昔の標識です。大阪市の旗です。大阪府の府庁所在地、日本第2の都市の旗で、水の都・大阪は、昔から水運で栄えました。だから港にゆかりの深い澪標が、市章になったのです。今回はそんな大阪市の旗の話です。
まずは構成のおさらい
大阪市旗の構成は、次のとおりです。
- 市旗:青地に黄色の澪標(みおつくし)
シンボルの意味は、次のとおりです。
- 澪標:船に航路を示す標識(港・水運のしるし)
青地に黄色い澪標のマーク。大阪市を象徴する1枚です。
「水の都の航路標識、澪標」
大阪市旗の、由来を見ていきます。澪標は、航路を示す日本の標識です。河口の港では土砂がたまって浅瀬ができ、座礁の危険があるため、水深の深い「澪(みお)」との境に並べて立て、安全な航路を示しました。語源は「水脈之杭(みおのくし)」といわれます。大阪の繁栄は昔から水運と出船入船によるところが多く、港にゆかりの深い澪標が、1894年(明治27年)に大阪市の市章となりました。船を導く標識が、水の都のシンボルに。「八百八橋」と呼ばれた水の都ならではの由来です。
じつは「府」とは別のマーク
ここで、よくある勘違いです。有名な澪標は、大阪「市」の市章。大阪「府」の府章は別物で、OSAKAの「O」+豊臣秀吉の千成びょうたんをかたどったものです。澪標は市、Oとひょうたんは府。この区別、知っているとちょっと自慢できます。大阪府の記事もあわせてどうぞ。
「みをつくし」は恋のことば
そして、雅な小ネタもあります。「みおつくし」は和歌では「身を尽くし」との掛詞(かけことば)。百人一首にも、「わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ」と詠まれました。源氏物語にも「澪標」という巻があります。航路標識でありながら、「身を尽くしても逢いたい」という恋の歌のことば。奥行きのある一語なんです。
大阪市という都市
大阪市の基本情報です。
- 正式名:大阪市
- 所在:大阪府(府庁所在地)
- 人口:約282万人(日本第2の市)
- 法的地位:政令指定都市
「天下の台所」
大阪市は、豊臣秀吉の大阪城、商人の街「天下の台所」、道頓堀・通天閣で知られます。たこ焼き・お好み焼きの食文化、2025年の大阪・関西万博でも知られます。
まとめ:澪標、大阪市
今回の大阪市旗のまとめです。
- 市旗は青地に黄色の澪標(みおつくし)
- 澪標=船に安全な航路を示す標識、語源は「水脈之杭(みおのくし)」
- 大阪は水運で栄えた水の都、港にゆかりの澪標が1894年(明治27年)に市章に
- 有名な澪標は大阪「市」の市章、大阪「府」の府章はO+秀吉の千成びょうたんで別物
- 「みおつくし」は和歌で「身を尽くし」の掛詞、百人一首や源氏物語にも登場
- 豊臣秀吉の大阪城、「天下の台所」、道頓堀・通天閣、2025大阪・関西万博
- 人口約282万人(日本第2の市)、政令指定都市、大阪府の府庁所在地
水の都の航路標識、澪標。大阪市の旗は、船を導いた標識を、水の都のシンボルにした1枚です。