カタカナの「レ」を9つ並べた星形のマーク。呉市の旗です。広島県・瀬戸内の軍港と造船の街の旗で、呉のまわりは9つの峰で囲まれている。だから「呉(九嶺=きゅうれい)」にあやかって、9つの「レ」で星をかたどったもの。今回はそんな呉市の旗の話です。


まずは構成のおさらい

呉市旗の構成は、次のとおりです。

  • 市章:9つのカタカナ「レ」で星形

シンボルの意味は、次のとおりです。

  • 9つの「レ」:九嶺(9つの峰)=クレ

9つの「レ」の星のマーク。呉市を象徴する1枚です。


「9つの『レ』で星、九嶺(くれ)の街」

呉市旗の、由来を見ていきます。市章は、呉市の周辺が九つの峰で囲まれているため、これを「呉(九嶺)」としてあやかり、9つのカタカナの「レ」で星形をかたどったものです。1903年(明治36年)3月26日に制定されました。9つの峰(九嶺)だから、「レ」を9つ。数の言葉遊びです。これは福島市(9フ4マ=フクシマ)・福岡市(9フ=フク)・熊本市の旧章(9マ)・名古屋市(八)・堺市(3つの市)に並ぶ、数を生かした市章です。とくに「9(九)」を使う点では、福島・福岡・熊本の仲間です。

呉の名前の由来は諸説あり

そして、地名の話もあります。「呉」の由来は諸説あります。9つの峰に囲まれた「九嶺(きゅうれい)」が訛ってクレになった説と、船を作る材料の榑(くれ)を伐採した地という説などです。市章は、このうち「九嶺」の説を生かしています。なお、複雑な正章には、呉を見下ろす灰ヶ峰の地形も入っています。9つの峰の街か、造船の木の街か。どちらにせよ、海と山の街です。船を作る土地という由来は、のちに造船・海軍の街になる呉を予感させます。広島県の県章(ヒ)・広島市(三つ引)とは別のマークです。


呉市という都市

呉市の基本情報です。

  • 正式名:呉市
  • 所在:広島県(瀬戸内)
  • 人口:約19万人
  • 法的地位:中核市

「軍港と戦艦大和」

呉市は、かつての海軍の軍港・造船の街で、戦艦大和が建造された地です。大和ミュージアムがあります(歴史は事実を中立的に記すにとどめます)。潜水艦のてつのくじら館、海軍カレー、映画『この世界の片隅に』の舞台でもあります。


まとめ:9つの「レ」、呉市

今回の呉市旗のまとめです。

  • 市章は9つのカタカナ「レ」で星形、1903年(明治36年)制定
  • 呉のまわりは9つの峰(九嶺)で囲まれることにあやかり、9つの「レ」をかたどった
  • 福島・福岡・熊本(9=九)・名古屋(八)・堺(3市)に並ぶ数の言葉遊びの市章
  • 「呉」の由来は諸説あり(九嶺が訛ってクレ説、造船の木「榑」説など)、市章は九嶺説
  • 複雑な正章には灰ヶ峰の地形も入る
  • 広島県の県章(ヒ)・広島市(三つ引)とは別
  • かつての海軍の軍港・造船の街、戦艦大和の建造地(大和ミュージアム)、てつのくじら館
  • 人口約19万人、中核市、広島県瀬戸内

9つの「レ」で星、九嶺(くれ)の街。呉市の旗は、9つの峰に囲まれた街を、9つの「レ」に込めた1枚です。