カタカナの「フ」が9つ集まって、菱形のマーク。福岡市の旗です。福岡県の県庁所在地、九州最大の都市の旗で、「フ」が9個=フ+九(ク)=「フク」=福。数の言葉遊びです。じつはこれ、先に書いた福島市とまったく同じ仕掛け。今回はそんな福岡市の旗の話です。


まずは構成のおさらい

福岡市旗の構成は、次のとおりです。

  • 市章:9つの「フ」を菱形に組む

シンボルの意味は、次のとおりです。

  • 「フ」9個:フ+九(ク)=フク=福
  • 「フ」=符:巡りあわせ・運

9つの「フ」で「福」のマーク。福岡市を象徴する1枚です。


「『フ』が9つで『フク』=福」

福岡市旗の、由来を見ていきます。市章はカタカナの「フ」が9個で構成され、福岡の「福」を表します。フ+九(ク)=フク。9個の「フ」を菱形に繋ぎ合わせたもので、6個の「フ」が菱形を成し、その間に小さな「フ」が3個あしらわれています。1909年(明治42年)10月に制定されました。フを9つ並べて、フ+九でフク=福。見事な数の言葉遊びです。さらに福岡など西日本では「運」のことを「フが良い・悪い」といい、フは「符」(巡りあわせ・運命)とも書きます。市民にたくさんの福が訪れますように、という願いが込められています。

福島市とそっくりの仕掛け

そして、最高の横のつながりがあります。先に書いた福島市の市章も、「フ」9つ+「マ」4つ=フ+九(ク)+四(シ)+マ=「フクシマ」でした。福島市も福岡市も、同じ「9つのフ=フク」で「福」を表しているのです。2つの「福」の市が、同じ「9つのフ=フク」を使っている。これはこのシリーズでも一番の偶然の一致です。甲府(亀甲=甲府)・名古屋(八=尾張八郡)・堺(3つの市=三国)と並ぶ、数の言葉遊びの傑作。福岡県の県章も「ふく」(梅の花)で「福」を表しており、県も市も「フク」なんです。


福岡市という都市

福岡市の基本情報です。

  • 正式名:福岡市
  • 所在:福岡県(県庁所在地)
  • 人口:約167万人(九州最大。増加傾向)
  • 法的地位:政令指定都市

「博多と福岡」

商人の町・博多(博多どんたく・山笠・屋台)と、黒田氏の城下町・福岡が、1889年に一つの市になりました。市の名は当初「福岡市」と定められましたが、翌1890年、「博多市」への改称案が市会にかけられ、採決は賛否同数。改称案は否決され、「福岡」のままに落ち着きました。古代の港・博多津は、坊津(薩摩)・安濃津(津市)と並ぶ日本三津のひとつ。アジアの玄関口です。


まとめ:9つの「フ」、福岡市

今回の福岡市旗のまとめです。

  • 市章は9つの「フ」を菱形に組んだもの、1909年(明治42年)制定
  • 「フ」9個=フ+九(ク)=フク=福、6個が菱形+間に小さな3個
  • フは「符」(巡りあわせ・運)とも、市民に多くの福が訪れる願い
  • 福島市の市章も「フ」9つ=フク(+4つのマ=シマ)で、同じ「9つのフ=フク」の仕掛け
  • 甲府・名古屋・堺と並ぶ数の言葉遊びの傑作、福岡県の県章(梅)も「ふく」で県も市もフク
  • 商人の町・博多と黒田氏の城下町・福岡が1889年に一つの市に、翌1890年の「博多市」改称案は賛否同数で否決され「福岡」に
  • 博多津は坊津(薩摩)・安濃津(津)と並ぶ日本三津、アジアの玄関口
  • 人口約167万人(九州最大・増加傾向)、政令指定都市、福岡県の県庁所在地

「フ」が9つで「フク」=福。福岡市の旗は、福島市と同じ「9つのフ」で「福」を表した1枚です。