古い鏡(神鏡)を輪郭にして、中央に「足」の字。足利市の旗です。栃木県南西部、足利氏発祥の地で、日本最古の学校・足利学校の街の旗で、この鏡、『古事記』に出てくる足鏡別王(あしかがみわけのきみ)の伝説にちなんだもの。神話の時代までさかのぼる、由緒あるマークです。今回はそんな足利市の旗の話です。
まずは構成のおさらい
足利市旗の構成は、次のとおりです。
- 市章:古鏡(神鏡)を輪郭に+中央に「足」
シンボルの意味は、次のとおりです。
- 古鏡(神鏡):足鏡別王の伝説(足鏡の「鏡」)
- 「足」:足利
神鏡の中に「足」のマーク。足利市を象徴する1枚です。
「神鏡の中に『足』、古事記の伝説から」
足利市旗の、由来を見ていきます。市章は、日本最古の書物『古事記』に出てくる倭建命(やまとたけるのみこと)の御子・足鏡別王(あしかがみわけのきみ)が、足利の地を治めたという言い伝えにちなみます。その伝説から、古鏡(神鏡)を輪郭にして、中央に「足」の文字を配しています。1914年(大正3年)に町章として制定され、1921年(大正10年)の市制施行後も市章として使われています。足鏡別王の「鏡」だから、マークも鏡。名前にちなんだ仕掛けです。神話の人物の名前が、そのまま地名(足利)とマーク(鏡)になっているわけです。神話・伝説をもとにするのは、宮崎市(神話のふるさと)や奈良市(三笠山の鶯の三光)とも通じます。
足利氏と足利学校
そして、もうひとつの足利もあります。足利は、室町幕府を開いた足利尊氏の一族・足利氏の発祥地でもあります。ただし市章は、足利氏ではなく、もっと古い古事記の足鏡別王にちなんでいます。また、日本最古の学校といわれる「足利学校」があり、戦国時代には「坂東の大学」として知られました。神話の足鏡別王、武家の足利氏、学問の足利学校。歴史の層が厚い街です。同じ栃木県の宇都宮市(亀甲+宮)や栃木県の県章(栃)とは別のマークです。
足利市という都市
足利市の基本情報です。
- 正式名:足利市
- 所在:栃木県(県南西部)
- 人口:約14万人
- 法的地位:日本の市
「足利学校とフラワーパーク」
足利市は、日本最古の学校・足利学校、足利氏の館だった鑁阿寺(ばんなじ)、足利尊氏ゆかりの地で知られます。大藤やイルミネーションで人気のあしかがフラワーパーク、織物(足利銘仙)の街でもあります。
まとめ:神鏡と「足」、足利市
今回の足利市旗のまとめです。
- 市章は古鏡(神鏡)を輪郭に+中央に「足」、1914年(大正3年)町章→1921年市章
- 『古事記』の倭建命の御子・足鏡別王が足利の地を治めた伝説にちなむ
- 足鏡別王の「鏡」にちなんで、マークも鏡(神話・伝説をもとにするのは宮崎市・奈良市と通じる)
- 足利は室町幕府の足利尊氏の一族・足利氏の発祥地だが、市章はより古い古事記の足鏡別王にちなむ
- 日本最古の学校・足利学校(坂東の大学)がある
- 同じ栃木県の宇都宮市(亀甲+宮)・栃木県の県章(栃)とは別
- 足利学校、鑁阿寺、あしかがフラワーパーク(大藤)、織物(足利銘仙)の街
- 人口約14万人、栃木県南西部
神鏡の中に「足」、古事記の伝説から。足利市の旗は、神話の足鏡別王を、鏡と「足」に込めた1枚です。